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「球子に会いにゆく」

会いに行ってきました。
「片岡球子展」。

図録やリトグラフばかりで会っていた球子さんの絵

なんて繊細。
細かーくたどっていくと
細かな着物の模様や質感だけでなく
名札の名前とか、ノートに書いてある文字とかまで
とこっとん描きこんでいる。

それがあるとき大爆発のように鮮烈な画風になっていっても
でも、そのとこっとん細部を突き詰めていくという視点には
ゆるぎがなく。

解説に
ありとあらゆる取材、スケッチを重ねたが
絵には微塵もその影も形も出てこないという文章が頻出する
<面構>シリーズ。

球子さんの目のフィルタには
スケッチの段階からこのような形に捉えられていたのだとある
猛々しい線で描かれる
激しい海の波の渦巻き、岸壁、瀧、火山の山肌。

突き詰めて突き詰めて突き詰めていった先に
生まれた色彩と形の爆発。
作為でもなんでもなく、ほんとうに感じ
表現したいという思いから出てきた線と色。

彼女の本質を見て描こうとする真剣さと
時空を超えた表現のそのうれしそうなこと。

人が絵をかく
絵を見てすばらしいと感じる

美術って、何だ。芸術って、人なんだなあ。
人は今を生きてるのだなあ。

あわせて開催されている
常設展にも足を運び
明治、大正、昭和、戦時中、それから現代に至る
美術にふれて

しみじみ
自分の真剣さを問うたりしたのでした。

片岡球子展。
http://tamako2015.exhn.jp/

4/25の今日は、
登壇●秋山さやか(美術作家)●岩城南海子(美術監督)●島峰藍(デザイナー)
による、トークイベントもやっています。
http://tamako2015.exhn.jp/event/